2016年9月下旬から松山市に1ヶ月半ほど出張しており、3回目の休日は石鎚山信仰に触れようと、石鎚神社と四国霊場の横峰寺、前神寺を計画。2016年10月17日の参拝。
少し薄暗い曇り空の日、松山市駅から特急の路線バスで西条市へ向かった。石鎚神社前バス停に10:20頃に到着し、先に前神寺を参拝した。早めの昼食を取ったあと、石鎚神社に12:50頃到着。
愛媛県西条市西田甲 、石鎚山の北側の麓に鎮座。
山頂の頂上社、中腹(7合目)の成就社、土小屋遥拝殿、当社(口之宮本社)の、四社をあわせて石鎚神社とする。
石鎚山は山部赤人『万葉集』に「こごしき伊豫の高嶺」と詠われた西日本一の高峰。
役小角(役行者)によって1300年以上前、一説に天武天皇御宇13年(685)に開創された。爾来神仏習合、修験道場の霊山として、篤い信仰の対象になってきた。
弘仁12年(821)の『日本霊異記』に、「伊与国神野郡郷内、有山号石鎚山、是依坐石槌神之名也」とあり、
また『文徳実録』に「神野郡、昔有高僧名灼然、称為聖人、有弟子名上仙(上仙、日本震異記作寂仙)、住止山頂、精進練行」とある。
石鎚山信仰に関わる寺社はこれらに出てくる高僧らによって造営されていく。異なる名前でも音通で同一人物なのか、別人なのか判然としないが、一説に灼然と上仙がのちの別当寺となる横峯寺と前神寺を開基した。また寂仙は成就社前身の常住社を開いたという。
祭神は伊邪那岐・伊邪那美の子、石鎚毘古命。開創より修験道の神仏習合によって石鎚蔵王権現と呼ばれてきた。
石鎚毘古命は石と土の神だが、石鎚神社では仁・智・勇の3つの神徳があるとされ、本殿にはそれぞれの神徳を表した神体が祀られている。
そして7月1日~10日にかけて行われる「御山開き大祭」は3つの神体を、中宮の成就社を経由して奥宮の頂上社へ還御したのち、再び当社本殿へ還宮する当社最大の祭事。期間中は全国各地から信者が集まり、登拝者は数万人になるそうだ。
石鎚山信仰の基盤組織は長く成就社の別当寺であった横峯寺と前神寺が担っていたが、文政8年(1825)横峰寺が廃止され、明治の神仏分離政策により石鎚蔵王権現号と前神寺も廃止となり、旧前神寺境内において石鎚神社となった。なお横峰寺と前神寺は明治42年に再興している。
石鎚山には石鎚神社境内から山頂の弥山、天狗嶽の間に三十六王子社がある。これは大峯三十六童子を模したものらしい。近世になって石鎚修験者によってはじめられたと推定されている。いまは年に一度、境内の石鎚山登山口から3泊4日の三十六王子巡拝行が執り行われている。
拝殿

向拝部が広くて特徴的。楼門から約20分(ゆっくり歩き)。
祖霊殿本殿

当社、旧別当寺の前神寺、横峰寺他、関係者の神霊を祀る。
石鎚山登山口

10月下旬に行われる三十六王子社巡拝行はここから。
総合摂社

右から、秋葉神社、大山祇神社、伊雑社、荒神社、河内八幡神社、開拓社。
交通機関・駐車・駐輪情報・到着難易度・参拝時間・御朱印
JR予讃線石鎚山駅から楼門まで約500m。
駐車場=あり。
駐車=バイク〇、自動車〇。
徒歩、バイク、自動車に関わらず容易に到着できる。
境内社、大鳥居を含めて参拝は約1時間程度の見込み。
御朱印は随時受け付けている。