所在地: | 大阪府守口市金田町6-15-6 [地図] |
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御祭神: | 津嶋女大神・素盞鳴尊・菅原道真 |
公式頁: | |
社格等: |
嘉祥3年(850)12月30日 津島女神 従五位下 文徳実録 延喜式内社 河内國茨田郡 津嶋部神社 鍬靫 明治5年郷社 |
津嶋部神社
つしまべじんじゃ
参拝日:2014年6月23日
大阪府守口市金田町に鎮座。京阪電鉄寝屋川市駅から直線西約2.2kmの地点。鳥居前の道は府道15号線で、八尾茨木をつなぐ。古くは枝切街道や小阪街道とも言われた道。この道路は狭い2車線道ながら新旧の国道1号線と国道163号線をつないでいる。
境内から府道15号線を挟んだ向かい側は、対馬江、黒原を付した町域が広がる。それはかつての鎮座地「対馬江村」の域であり、洪水によって現社地に遷座した。
社名の「津嶋部」は津島江からの変移したと考えられている。かつての淀川本流と支流が形成した中州が津島と呼ばれる船着き場であったことから津島江となり、村名の対馬江は神社名と同名であることを憚って変わったものだという。黒原は「呉原」で渡来氏族の居住地といわれる地。
創建年代は不詳ながら、文徳実録、延喜式神名帳に記載のある古社。
祭神の津嶋女神は津嶋部から転化し津嶋女神となったという説がある。対馬江近辺には淀川水系の治水に関わった渡来氏族が居住していたとされ、その中で津嶋部臣が自らの祖神を祀ったことが創建の由来であるという。
近世には、「牛頭天王」「大宮天満宮」とも称せられた。
素盞鳴尊は明治以前までの主祭神であり、祀られた時期、経緯は不詳ながら、津嶋女神と同様、この地域の治水を担った渡来氏族の神であるといわれる。
菅原道真は淀藩永井氏によって寛永年間に菅原道真を合祀されたもの。このとき神領五百石が寄進された。
大宮天満宮の呼称は淀藩永井氏による寛永年間の菅原道真合祀の頃からである。
また弁財天と思われる女神像が刻まれている懸仏が元神宮寺で隣接する金龍寺に残されている。津島は厳島からの変異と考えられ、弁財天を本地仏とする市杵島姫命であったとの説もある。
諸書の祭神説は以下の通り。
・埴安姫命 延経『神名帳考証』
・天児屋根命 『神祇志料』『大日本地名辞書』 津島直の祖神として。
・津島女神 『特選神名牒』
祭神は時勢によって変遷を見たが、現在は上記の津嶋女大神・素盞鳴尊・菅原道真を併せ祀っている。
明治5年に郷社となる。
鳥居、拝殿、本殿は全て東向き、鳥居から一直線で社殿が建つ。境内社は社殿の周囲を囲むように点在する。境内の木々が聳えるエリアがバランス良く配されている。境内はゆったりとした印象、市中住宅地だが境内は広い。
境内入口の鳥居
守口市と寝屋川市の市境でもある府道15号線に面した鳥居。鳥居には宝暦2年(1752)銘、鳥居脇の石灯籠には寛政10(1799)年銘の一対。
参道
鳥居から拝殿までの参道。手前の石灯籠には明和7(1770)年銘の一対。「尾州 中西與一右衛門」なる人物が奉納している。尾張徳川家と姻戚関係のある在地武家、中西氏との関連と思われる。
拝殿
拝殿前には注連縄柱。入母屋造り唐向拝つき。天保4年(1833)銘の台座に狛犬一対。その手前にある石灯籠一対には元禄12年(1699)銘、石灯籠には天神宮と刻まれており、かつて「大宮天神宮」と称されていた頃のもの。本殿
弊殿と本殿、切妻造り平入。千木は外削ぎになっている。社殿は元禄年間に再建されており、江戸期は素盞鳴尊が主神の地位にあり、女神は意識されていなかった。天照皇大宮
社殿南側にある天照皇大宮。白龍稲荷社
若宮天満宮
厳島神社
山王戎神社
『式内社調査報告』には以上の境内社の他に比枝神社の記載があったが、それらしいものは見つけられなかった。同じ大山咋神を祀る山王社に合祀、あるいは相殿か。手水鉢の刻文
手水鉢には延宝6(1678)年の銘と「河州大久保庄金田村 大宮天神御寶」の刻文があり、ここにも大宮天神宮と称していた痕跡がある。石組遺構
天照皇大宮右側にある。正体不明。交通機関・駐車・駐輪情報・到着難易度・参拝時間・御朱印
京阪電鉄本線寝屋川市駅から約2.6km、徒歩40分程度。寝屋川市駅、または守口市駅からバスがある。宮垣内バス停下車。狭い府道に面しているため、鳥居近辺の駐車は困難。バイクは境内鳥居左側に若干のスペースがある。
駐車場=なし、駐車=バイク△自動車×。
鳥居前の府道15号線は小阪街道である。街道散歩しながら神社巡拝をするなら、京阪大和田駅を下車して門真市内の式内社で茨田堤跡のある堤根神社から蓮如上人ゆかりの願得寺を巡り、そこから小阪街道を北上して当社を目指し、更に佐太神社へ進んで京街道に到達するルートがある。
徒歩、バイクで容易に到着できる。自動車は近隣に駐車して徒歩で向かうのが良い。
境内社を含めて参拝は約10分程度。
御朱印は境内に社務所があるが、常駐していないようす、事前に要確認。
[作成日]2016年11月18日
[更新日]2016年11月18日
[更新日]2016年11月18日
[参考]
・式内社調査報告 ・境内由緒書 ・大阪府神社庁第三支部ホームページ