所在地: | 新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦2898 [地図] | ||
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御祭神: | 天香山命 | ||
公式頁: | http://www.yahiko-jinjya.or.jp/ | ||
社格等: |
天長10年(833)7月3日 承和9年(842)10月2日 貞観3年(861)8月3日 |
伊夜比古神 預之名神 続日本後紀 伊夜比古神 従五位下 続日本後紀 弥彦神 従四位下 三代実録 |
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延喜式内社 越後國蒲原郡 伊夜比古神社 名神大 越後国一宮 明治4年国幣中社 別表神社 |
弥彦神社
やひこじんじゃ
参拝日:2016年8月18日
吉田駅からは弥彦線で弥彦駅に向かうのだが、県道29号線にある大鳥居にはかねてより行ってみたいと思っていて、吉田駅での乗り換え時間が約30分あったので、県道29号線を速足で次の矢作駅まで歩いていくことにした。そして大鳥居到着は矢作駅発の時間の約10分前。大鳥居から弥彦山を一望できてご満悦だったが、時間がなくすばやく撮影して矢作駅から弥彦駅行になんとか間に合うことが出来た。
弥彦駅からは、にぎやかな門前町をゆっくり歩き、弥彦神社の一の鳥居前に8:30頃到着した。
いやひこ おのれ神さび 青雲の 棚引く日すら こさめそぼふる
いやひこ 神の麓に 今日らもか 鹿の伏すらむ 皮服(かわころも)着て 角つきながら
『万葉集』巻第16に収められている弥彦神社を詠んだ歌2首。太古より弥彦山を神体山とする。山岳信仰から発して、その麓に社殿を建立、「おやひこさま」と称された神と共に現代に至っている我が国屈指の古社。
弥彦山の東麓、西蒲原郡弥彦村弥彦に鎮座。古来鎮座地に変遷はない。
祭神は天香山命、『日本書紀』では天照大神の曾孫とされ、又『先代旧事本紀』では高倉下命と記されている。 神武天皇の詔を奉じて紀州熊野から越後国に赴き、野積浜(いまの寺泊町)に上陸、国内を平定して、産業の振興を図り、文化の基礎を築いた。
祭神については異説もあり、『神名帳考証』大屋彦命、『大日本地名辞書』大彦命(四道将軍として北陸に派遣) との説もある。
国史においては続日本後紀の天長10年(833)7月3日、旱魃と疫病に対して霊験を示し、「預之名神」とされたことが初見、以降は、続日本後紀承和9年(842)10月2日に従五位下、次いで三代実録貞観3年(861)8月3日従四位下に叙されている。延喜式神名帳には伊夜比古神社とあり越後国唯一の名神大社として記載、名実ともに越後国筆頭の大社として、一宮の制がはじまると自然に越後国一宮として崇められている。明治4年に国幣中社に列せられる。
明治45年(1912)類火によって社殿が焼失したが、大正5年(1916)に再建されている。
県道29号線の弥彦大鳥居
昭和57年に上越新幹線開通記念で建てられた。県道29号線の弥彦大鳥居
鳥居から弥彦山を一望することが出来る。一の鳥居
県道の弥彦大鳥居は、この一の鳥居を模したものとのこと。一の鳥居
社号標には「名神大社越後一宮彌彦神社」とある。一の鳥居の扁額
参道
一の鳥居を入った所。やや東寄りの北に向かって進む。二の鳥居
参道は北西方向へ進路が変わる。さらに参道
二の鳥居を過ぎて、隋神門へ向かう参道。隋神門
隋神は右に「長気」左に「長邉」の兄弟神、主祭神天香山命に紀州熊野から付き従って来た印南鹿神の子。拝殿
隋神門をくぐり抜けて拝殿の正面に。拝殿
裳階のある妻入り入母屋造で唐向拝が付く重厚な作り。本殿
流造。本殿を見れて、感謝。
隋神門の手前の右側に境内社が鎮座している区画がある。境内社掲載順は隋神門側から。
天香山命の御子神をはじめ六代の御子孫神である六王子を奉祀する摂社がある。
そのうち、第一嗣と第三から第六嗣は境内にあり、第二嗣の船山神社(祭神天忍人命)は境外の新潟市西蒲区福井に鎮座している。こちらには行けていない。
また境内の施設を続けて掲載。
天香山命の御子神をはじめ六代の御子孫神である六王子を奉祀する摂社がある。
そのうち、第一嗣と第三から第六嗣は境内にあり、第二嗣の船山神社(祭神天忍人命)は境外の新潟市西蒲区福井に鎮座している。こちらには行けていない。
また境内の施設を続けて掲載。
境内社区画の前の鳥居
境内社区画の前の拝殿
立ち並ぶ境内社
武呉神社
祭神:天五田根命(第一嗣)草薙神社
祭神:天戸国命(第三嗣)今山神社
祭神:建筒草命(第四嗣)勝神社
祭神:建田背命(第五嗣)乙子神社
祭神:建諸隅命(第六嗣)二十二所神社
末社で伊勢の神宮をはじめとする畿内の名社二十二社の御分霊を奉祀(公式HPより)八所神社
末社で鹿島神宮など京都以東の名社八社の御分霊を奉祀(公式HPより)十柱神社
末社で大穴牟遅命をはじめ山川草木等の十柱の神を奉祀(公式HPより)神馬舎
二の鳥居を過ぎて右側。舞殿と楽舎
二の鳥居と隋神門の間重軽の石
持ち上げた時の重量感で吉凶を占うもの
社殿から直線距離で約400mのところにあるロープウェイ乗り場から弥彦山頂へ。山頂には祭神天香山命と后神の熟穂屋姫命を祀る御神廟(奥宮)がある。
御神廟境内入口の鳥居
ロープウェイ山頂駅からここまで約10分。御神廟正面
御神廟全景
鳥居の扁額
扁額には「天香語山命」とある。山頂から東を眺める
祭神天香山命が開拓した越後平野の雄大な眺め。山頂から西を眺める
日本海の眺め。雲がかかっている下が佐渡島。
そして更に境外には、門前町やその周辺に末社が鎮座している。以下参拝した順に掲載。
住吉神社鳥居
一の鳥居前の通りの中程に鎮座。住吉神社
大欅は樹齢千年といわれる。祭神は住吉三神。下諏訪神社鳥居
東参道鳥居から弥彦競輪場への道沿いに鎮座。下諏訪神社
祭神は建御名方命。祓戸神社鳥居
東参道鳥居から門前町へ向かう方向の道沿いに鎮座。祓戸神社
祓戸四神を祀る。火の宮神社入口
一の鳥居前の通り、旅館と旅館の間を入っていく。火の宮神社鳥居
火の宮神社
祭神は迦具都知大神、弥彦神社は幾たびか大火に見舞われたため、火防の神を祀る。上諏訪神社鳥居
大きな樹に囲まれた境内。門前町の南の外苑坂通りと名の着いた道から入っていく。上諏訪神社
少し奥まった場所に鎮座。祭神は建御名方命湯神社参道入口
外苑坂通りから弥彦温泉発祥の地と伝えられる湯神社への参道がある。湯神社参道の鳥居と社号標
参道入口から約8分。参道の鳥居
参道の鳥居
さらにある。参道の鳥居
まだある。参道の小石祠
参道の鳥居
もっとある。湯神社入口の鳥居
ようやくたどりついた。社号標のある鳥居から約8分。湯神社拝殿
別名石薬師様とも呼ばれる。湯神社本殿
祭神は大穴牟遅命・少彦名命神社辞典
弥彦神社の項
新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦。旧国幣中社(現、別表神社)。
祭神は天香山命。『延喜式』に伊夜比古神社とある。越後国の一の宮。
神武天皇東征のとき、紀伊国でふつ霊の神剣を奉り、皇軍の士気を振起して大功を立て、のち勅を奉じて遠く越後国に下り、今の三島郡野積浜に上陸して国内を鎮撫し、漁塩耕種の法を授けて生民の幸福を増進し、弥彦山の東麓に宮居して徳を布き、統を垂れたと伝える。
天長10(833)に名神祭に預かった古社であり、承和9年(842)10月に無位から従五位下を授けられ、貞観3年(861)8月に従四位下を賜り、源頼朝は30貫の社領を定め、後醍醐天皇が建武2年(1335)、勅願を奉納している。
戦国時代に武将上杉氏の尊崇が篤く、江戸時代に入ってからは慶長20年(1615)高田城主越後少将松平忠輝の社領500石が寄せられ、 のち慶安年間(1648-51)に徳川家光が同じく500石の朱印地を寄進し、以後累代相継いで明治維新に及んでいる。
社殿は宝暦4年(1754)に改造され、当時は神殿・幣殿・拝殿・随身門、神馬舎等宏壮をきわめたというが、明治45年(1912)類火によって焼失した。現在の社殿は大正5年(1916)の営造に係り、社殿は弥彦山の麓にあり、前には荘大な越後平野を望み、境内には老杉が茂り、春秋には参詣をかねた観光客も多い。
摂社に武呉・船山・草薙・今山・勝・乙子の六社があり、これを六王子という。
末社に八所・二二所・十柱・大宮住吉・諏訪の諸社がある。
例祭2月2日。特殊神事として弓始神事(1月7日)、灯籠神事(7月25日、わが国二大灯籠祭の一つで、神事は15日間にわたって行われ、大灯籠20余、数百の田楽灯籠が供せられる)、夜宮神事(1月1~3日)、 粥占炭置神事(1月16日)、神幸神事(2月1~4日)、鎮魂祭(4月1日、11月1日)等があり、その他県無形文化財の舞楽も数多くある。
祭神は天香山命。『延喜式』に伊夜比古神社とある。越後国の一の宮。
神武天皇東征のとき、紀伊国でふつ霊の神剣を奉り、皇軍の士気を振起して大功を立て、のち勅を奉じて遠く越後国に下り、今の三島郡野積浜に上陸して国内を鎮撫し、漁塩耕種の法を授けて生民の幸福を増進し、弥彦山の東麓に宮居して徳を布き、統を垂れたと伝える。
天長10(833)に名神祭に預かった古社であり、承和9年(842)10月に無位から従五位下を授けられ、貞観3年(861)8月に従四位下を賜り、源頼朝は30貫の社領を定め、後醍醐天皇が建武2年(1335)、勅願を奉納している。
戦国時代に武将上杉氏の尊崇が篤く、江戸時代に入ってからは慶長20年(1615)高田城主越後少将松平忠輝の社領500石が寄せられ、 のち慶安年間(1648-51)に徳川家光が同じく500石の朱印地を寄進し、以後累代相継いで明治維新に及んでいる。
社殿は宝暦4年(1754)に改造され、当時は神殿・幣殿・拝殿・随身門、神馬舎等宏壮をきわめたというが、明治45年(1912)類火によって焼失した。現在の社殿は大正5年(1916)の営造に係り、社殿は弥彦山の麓にあり、前には荘大な越後平野を望み、境内には老杉が茂り、春秋には参詣をかねた観光客も多い。
摂社に武呉・船山・草薙・今山・勝・乙子の六社があり、これを六王子という。
末社に八所・二二所・十柱・大宮住吉・諏訪の諸社がある。
例祭2月2日。特殊神事として弓始神事(1月7日)、灯籠神事(7月25日、わが国二大灯籠祭の一つで、神事は15日間にわたって行われ、大灯籠20余、数百の田楽灯籠が供せられる)、夜宮神事(1月1~3日)、 粥占炭置神事(1月16日)、神幸神事(2月1~4日)、鎮魂祭(4月1日、11月1日)等があり、その他県無形文化財の舞楽も数多くある。
交通機関・駐車・駐輪情報・到着難易度・参拝時間・御朱印
最寄り駅はJR弥彦線弥彦駅で北西へ直線で約700m、駅から門前町をゆっくり歩いて約10分で一の鳥居へ。参拝者駐車場=かなり広い駐車場がある 駐車=バイク〇自動車〇。
最寄り駅から徒歩圏内。
掲載している弥彦大鳥居、本社、境内社、境外社、御神廟を回って参拝時間は約3時間ほど。
弥彦駅前に観光案内所があり、そこで頂ける「弥彦まち歩きMAP」が境外社の所在の記載があり便利。
授与所があり、御朱印は常時受け付けていると思う。
[作成日]2019年9月20日
[更新日]2019年9月20日
[更新日]2019年9月20日
[参考]
・式内社調査報告 ・越佐の神社 ・週間神社紀行34 彌彦神社 ・古代諸国神社神階制の研究(岩田書院)